« 短歌 ~6月 | トップページ | 短歌 ~8月 »

短歌 ~7月

夕べより深く降り籠む半夏雨胸に漲る想ひ溢れし 09/7/1

ほろ酔へば月なき窓に月を見て 雨降る闇に星を見る吾 09/7/1

夕さらず生れし歌の待ち焦がる宵待草の想ひ解けぬ 09/7/2

文机に月無き宵の久しきをわれ待ち倦みひとりかも寝む 09/7/2

雨音の耳に優しき夕べには灯り落として心果てなむ 09/7/2

恋しくてただ恋しくて眠れずに遠き忍び音胸に染む夜 09/7/2

朱夏に生ふ白かたびらの半夏生闇に浮かびてたれをさそふや 09/7/2

夕間暮れほのかにみゆる残像はいつかの夢の君の面影 09/7/3

ふと目覚め窓辺に月を探せどもいづこ流るる涙雨かな 09/7/3

歌を詠み夜毎深むる吾想ひ君へと続く行きて帰らじ 09/7/3

月影に婀娜めく裾の乱れしは白々明けぬ夜に溶け込むる 09/7/4

転寝の君に寄り添ひ徒寝 寝息数へてひとつため息 09/7/4

残り梅雨たな引く夏の夕空に月はおぼろに淡きため息 09/7/4

花々に葉に露ありて夏の朝 なべて陽は入り煌めきわたる 09/7/5

飾りけのなき薄墨の滲む空 逢瀬の橋をいづこ隠さふ 09/7/5

雨上がり薄暮の道に灯るやうな露草の青こころほのかに 09/7/5

月待ちてほろ酔ひの頬撫でゆくはいと美しき言の葉の風 09/7/5

月の無き空に立ち籠む墨衣天女の姿しばし尋ぬる 09/7/5

夜は澄みて耳に届くは白き雨ひとり寝の身を包み込むやうに 09/7/6

暗黒の闇にさしたる一筋の優しき光わが胸に落つ 09/7/6

遠州も旧暦七月七日の日七夕祭りひそとおこなふ 09/7/7

七夕に降るこの雨を何といふ待ち侘び嬉し涙雨かな 09/7/7

ほしほしとふりさけ見れば七夕の星の宿りを隠す八重雲 09/7/7

喜怒哀楽 花鳥風月 われうたふ 心に映るもののすべてを 09/7/7(歌会「うた」)

暑気に入り本格的な夏来たる「承」のドラマの筋書きを描く 09/7/8

白糸の打ち絶ゆ雨に心憂しながめの空にわが身解けゆく 09/7/8

ほんのりと夜風来たりて寝屋の窓かわずの歌に意識遠のく 09/7/9

暗がりの窓にさしこむ月明かり切なき胸にそっと灯りて 09/7/9

サクサクと詠まれし歌に力得て病の床よりスクッと抜ける 09/7/10

歌に詠む思いの色は人それぞれみんな違ってみんないいよね 09/7/10

楽しみは子らが鍋ごと平らげて「明日もこれね!」と頼まれた時 09/7/11

わが想ひ掬ひし君が御心に戸惑ひつつも深みゆきたし 09/7/11

逢ひ初めの翆雲高き瑠璃の橋ひろめきゆきぬ久方の空 09/7/11

楽しみは怪我を乗り越え闘って仲間と笑顔の君を見る時 09/7/12

楽しみは応援と称し大声で叱咤激励息子呼ぶ時 09/7/12

楽しみはデスクに置いた鉢植えにちさき命の息吹見る時 09/7/12

今日の日を体感すれば梅雨明けを勝手に決める家族一同 09/7/12

薄暮れのひとけなき道ひとり立つ焔の如きカンナ咲き初む 09/7/12

深々と桜並木の木下闇忘れたきこと眩み堕ちゆく 09/7/13

楽しみは糠漬けの調子バッチリで皆が「美味い!」と口揃える時 09/7/13

楽しみは月代淡く白みをる山際みつめ月を待つ時 09/7/13

見はるかす翆龍の如き青田波たをやかなるもいと頼もしき 09/7/13

流星の落ちてちりばむ街の灯よ生駒山麓青春の日々 09/7/13

猛暑日の暮れ泥む道の傍らに後ろ髪引く紅夕化粧 09/7/14

初蝉の声はすれども姿なき夏の挨拶われも一筆 09/7/14

初蝉や夏の到来歌ふため神秘の闇より焔の森へ 09/7/14

焔立つ風さんざめく木下闇生きとし生けるものよ営め 09/7/14

眩暈する日照りの小径片陰り一服の涼沙羅の花あり 09/7/15

空低く垂れ込む雲の大きさに吾の心の小さきを嘲ふ 09/7/15

ゆく雲はかの横顔に似てをりて何故そのやうに急ぐ夏の日 09/7/15

散る花に教えらるるは潔し散らぬ花には忍の一文字 09/7/15

朱夏をゆく酸いも甘いも噛み分けて侘び寂纏ふ秋は遥けし 09/7/15

滔々と大河の如く流れゆくうたを眺めてひとり俯く 09/7/15

塞ぐ吾に闇夜瞬く星の如 友は頷きふっと微笑む 09/7/16

炎昼の黒猫ひとり片陰り染み込むやふに涼を愉しむ 09/7/16

夕されば焔なる日も山の端へ業成し終えし子らに家の灯 09/7/16

打ち水に灼けた心はジュッと云ふ夕風に乗り何処へゆこうか 09/7/16

夕べより降り納むやうなしとと雨いよよあぢさゐ愛で納めかな 09/7/17

田に畑に心に喜雨の降る朝は花も鳥にもうるほひ給ふ 09/7/17

夏空に気高く紅きカンナ燃ゆわれは露草きみに添ひ咲く 09/7/17

気迫満ち闘志溢るる吾子の眼に闘い尽くし涙煌めく 09/7/18

一夜明け吾子晴々とした表情乗り越えし者だけが得らるる 09/7/19

口笛を吹きつ湯浴みす吾子にわれ母たることの幸せ極む 09/7/19

白雨に打たれし花の健気なる姿愛しき思ひ零るる 09/7/19

「アスファルトがオレンジ色に光ってる」吾子の煌めく声にときめく 09/7/19

言の葉の受け手解きぬわが歌の想ひ届かずいと悲しかり 09/7/20

中天に一粒の星朧げに寝屋に見上ぐる吾と繋がる 09/7/20

鰻食み黙り込んだりしゃべったり貧乏性の台詞こぼるる 09/7/20

鷺草のつばさを借りて紺碧の空翔けぬける夏への期待 09/7/20

病葉は声なき声を地に沈め翠の来世ゆめみて眠る 09/7/20

日に月の寄り添ひ闇にひそむ日を心待つ人の多き嬉しさ 09/7/21

返り梅雨花も草木もよみがえり風の生まれる記念日のよう 09/7/21

緑陰で涼とる子らに蝉しぐれ 叱咤激励応援歌かな 09/7/21

しっとりと白き煙雨の舞ふ夕べ天女の衣纏ふ山々 09/7/21

「正式に引退した」とさばさばと吾子報告すグッと来る夜 09/7/22

一年も半世紀をも流す雨光陰はただ浩々とゆく 09.7.22

東雲をぼんやり待ちぬけふもまた吾の躯の時計は狂ふ 09/7/23

暗闇に手をさしのべて探しをるふと耳とどくやはらかき雨 09/7/23

わが頬を冷ますが如く唐突な西よりの風胸さ乱るる 09/7/23

暮れ残る野辺に佇む一輪の白百合の香聞けば君恋ふ 09/7/23

降りしきり夏に染み入る蝉しぐれ午睡の耳に記憶遠のく  09/7/24

木漏れ日の陰と光の愛しさは微かな胸の揺らぎにも似て 09/7/24

わだかまる心の欠片吹き飛ばす一葉の言胸に降り敷く 09/7/24

青き春きっと睨んで君はゆくその眼に映るすべて取り込み 09/7/24

蕭蕭と白き雨降る午後三時一編の詩を手繰りて読みぬ 09/7/24

澱んではさらと流るるにはたづみ真夏の翳が滲んで消ゆる 09/7/25

うたた寝のまだあどけなき横顔に過去と未来のイマージュ結ぶ 09/7/25

一条の光さしたる雲間よりときをり見ゆる色めく真夏 09/7/25

ひまわりのように夏空弾け飛ぶ十五の恋はキラキラとして 09/7/25

薄暗き南の広縁開け放ち冷酒ほろ酔ふ良き夏の宵 09/7/25

東雲を迎えし謳ふひぐらしのいと悲しかり一縷の涙 09/7/26

北窓に忍び込む風重々し肌纏ふ髪乱れ乱れて 09/7/26

唐突に落ちだす雨に飛び出してたゆたふ心芯まで濡らす 09/7/26

夏の宵まだ酔ひながら歌綴り闇にちりばむ言の葉手繰り 09/7/26

西の端に三日月送り闇の夜に星を繋ぎてため息ひとつ 09/7/27

夕されば爽やぐ風や頬撫づる薄くれなゐの遠花火見ゆ 09/7/27

夕顔の真白き花は寂しげに心の襞を闇に解ひて 09/7/27

海の辺の君に出逢ひし終の夏心を何に喩ふべきかな 09/7/27

煙るやうな白雨にとけぬ合歓の花薄くれなゐの露をこぼさむ 09/7/27

君たちの命の旅の源を自ら絶ちて想ひ千切れぬ 09/7/28

風水のちからの怖さ思い知るもしやこれかとエアコンを切る 09/7/28

遠き日の記憶の海はもう二度と戻らぬことを君に告ぐ夜 09/7/29

聞こえない聞こえないのは雨のせい聞きたくないの聞きたくないの 09/7/29

十月てふ時の器に君抱き思ひの川は満ちて溢るる 09/7/29

一夜明けめぐる想ひは涙川流れ流れて大海原へ 09/7/29

訥々と告げれば母は黙り込み身を抉られるようだとぽつり 09/7/29

深夜二時ふと目が覚めて気を澄まし微かな秋を聞き分けている 09/7/30

娘より帰省のメール届く朝「夜は家族と過ごしますから」と 09/7/30

久々の晴れ渡る空子らの声蝉にザリガニそらそら逃げろ!09/7/30

夜半の秋白く切なき寝屋の月心は遥か君がみ胸に 09/7/30

溶明のひぐらしの声をりをりに侘びて切なく溶暗寂し 09/7/31

空白に隠れし君の胸のうちひも解く手紙夏の終わりに 09/7/31(歌会「手紙」)

せつなさややるせなさなど憧れて潮騒の中ぽつり身を置く 09/7/31

七月を流るる雲に見送りて抜ける蒼穹来る八月 09/7/31

あの雲は熱き想いの形して君なる空にぐんぐん迫る 09/7/31

計 116首

歌会機能がスタートし、普通に歌を詠む場とは全く別の場にだれでも自由に

歌会を開催できるという画期的な機能が加わった。とてもよくできた機能だとは

思う。歌会終了後にはマイページの日付順の中に歌会に投稿した歌が自動的に

表示される。でもせっかく歌会で得た票は無効となって表示されるのが頷けない

部分。いろんな声をくみ上げて出来上がった機能なので本線を邪魔しない工夫

が心憎いばかりだとは思うけどそれにしてもあまりにひっそりとしていてちょっと

盛り上がりに欠ける気もしないでもない。ひどい場合だと自分が歌会に参加して

いることすらすっかり忘れてしまっている場合がある。ま、自己管理に任されて

いるのだろうけど・・・。

7月は娘の就職も決定し、末っ子の部活引退、私の身体のことなどなにかと

話題豊富で歌も多かったかな・・・と。

|

« 短歌 ~6月 | トップページ | 短歌 ~8月 »

俳句・短歌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 短歌 ~7月:

« 短歌 ~6月 | トップページ | 短歌 ~8月 »